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2004年に勤務先が原因でパニック障害とうつを発症して、その後退職。現在も治療継続。まだまだ周囲の助けが必要だけれど、少しずつ回復しています。
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パニック障害、うつ、退行現象など。
発症から19年目に突入。
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2006年06月19日 (Mon)
私の25歳の誕生日は大変なことになった。

朝の記事を書いてから、何がどうなったか覚えていないが、

気がついたら、まるで何かに手を引かれるかのようにベランダに出ていた。

そして、ついによじ登った。

母がちょっと目を離している隙に。

金属の部分ではなく、壁の部分に、手をかけて思い切りジャンプした。

腹を曲げて、覆いかぶさった。

片足を上げて、またがった。

もう片足を上げて、乗り越えれば落ちることが出来る。

それをしようとしていた時に、母に見つかった。

母が飛んで来て、引き摺り下ろした。

「何してるの!こっちに降りなさい!」

『嫌だ!落ちたいの!落ちたいの!あっちに落ちたいの!!』



…また失敗した。

あと少しだったのに。

部屋に戻されて、窓に鍵をかけられた。

私は何故だか、落ちたかった。

「死にたい」のではなく、「落ちたい」のだ。

母の隙を見ては、またベランダに向かってダッシュをするが、気付かれて引き戻される。

何回か繰り返した。

もう、私は限界だった。

『先生のところに行く。』

泣きながらそう言った。

母が急いで準備する。

(今だっ!)

ベランダにダッシュする。

また気付かれて引き戻される。

残念。



鞄を持って、玄関に行く。

「待って!今、水を準備するから!」

構わない。

一人、靴をはき出ようとする。

慌てる母。

牛乳が零れた。

「待って!待って!こっちに戻ってきて!」

構わない。

早く行きたかった。



車に乗った。

病院へ向かって出発だ。

助手席に座った。

何故だかドアが開けたかった。

信号で車が止まった。

ドアを開けて、身を乗り出そうとした。

「何してるの!」

母が気付いて引き戻す。

「お願いだから、危ないから、やめて!」

でも、私はここから身を乗り出したいんだ。

出ようとする。

母がドアを閉める。

片手を握られている。

残った手で、なんとかしようとする。

「お願いだから!危ないから!」

母がそんな言葉を繰り返してる。

…ただ、ドアを開けて降りたかったんだ。

カーブで、母の手が離れる。

そっと、ドアに手を伸ばす。

開けようとした時に、見つかって、また手を引っ張られる。

なかなか出来ない。

何でだ。

駐車場に着く。

駐車しようとしている時に、すでにドアを開けていた。

「待って!もう少しで止まるから!」

でも、私は降りたいんだ。

ドアを開ける。

手に力が入らない。

ドアが思うように開かない。

なんとか開けれた。

シートベルトは既に外してある。

車が止まった瞬間、外に出た。



病院に向かって歩く。

母に手を引かれながら。

ずっと下を向いている。

突進していく。

自動扉にぶつかりそうになる。

母に止められる。

病院に入った。

そのまま診察室へ突進しようとする。

母に止められる。

(どけ!)

母が正面に立って、私を押し戻す。

(どけ!)

私は突進し続ける。

「待って!なんこ、順番待とう!」

(知るか!どけ!)

私は突進し続ける。

病院の職員が、出てきた。

ふたりがかりで、ソファーに押し戻される。

ふたりに引っ張られていて、動けない。

(どけ。)

私は、ただ行きたかった。

少しでも早く。

だが、私の身体は、ふたりの大人にがっしりと掴まれている。

なかなか動けない。

呼吸が荒い。

過呼吸になりそうだ。

目が据わっている。

しんどくて、しんどくて、しかたがなかった。

ふたりが私に声をかけるが、意味がわからない。

ただ、進みたかった。

私はひたすらチャンスを待った。

一人が手を放した。

その隙にダッシュ!

相手が一人なら、なんとかなる。

だが、すぐに気付かれて、またふたりがかりでソファーへ引き戻される。

また拘束だ。

私はチャンスをひたすら待つ。

片手が離れた瞬間に、またダッシュ!

またひきずり戻される。

(嫌だ!行くんだ!)

ダッシュしては、ひきずり戻され、前方と側方から捕まえられている状態が何度も繰り返された。

そのうち、私は叫ぶようになった。

病院中に響き渡るように、叫ぶ。

言葉にならない、声。

周りは見えない。

チャンスを見つけては、ダッシュをし、ひきずり戻され、ガードされる。

また叫ぶ。

そんなことの繰り返し。

そうこうしている内に、涙が止まらなくなった。

大声を張り上げて、ひたすら泣き続けた。

「しんどいね」

その声かけに、涙が溢れてくる。

顔面が涙でぐしゃぐしゃだ。

しんどい、しんどい、しんどい。。。

折角の誕生日なのに。今日は楽しく過ごそうと思ってたのに。

どうして私は病院に来るほど調子が悪くなったの?どうして?

苦しい、苦しい、苦しい。。。

助けて、助けて、助けて。。。



どれくらい泣いただろうか。

まだ、私は懲りもせずダッシュと引き戻されるとガードされるを繰り返していた。

だがついに、それが出来なくなった。

完璧に囚われてしまった。

私の足が緊張している。

いわゆる貧乏揺すり、というのが始まった。

止まらない、止まらない、止まらない。

爪をずっと噛んでいた。

マニュキアが剥がれた。

口の中に残る。

それを指で拭った。

叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。

誰が驚いていようが、構わなかった。

叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。



どれくらい時間が経っただろうか。

ようやく呼ばれた。

ふたりに両側を支えられながら、診察室に行く。

先生に会えた。

久しぶりに母が共に診察室へ入る。

母が話し出した。

私の貧乏揺すりは止まらない。

ついに、注射を打たれることになった。

「ホリゾン」という、落ち着かせる薬だ。

3分間かけて、静脈に注入された。

痛くて怖かった。

でも、落ち着いてきた。

先生と話をした。



『今までの友達関係ではなく、

新しい友達関係をつくっていくんですよ』




そう言ってくれた。

勇気が出た。

頑張ろうと思う。

大切な友達だから。

薬が効いて、私はふらふらだ。

母に支えられながら、診察室を出る。

急激な眠気と、ぼーっとする感じと、ちょっとした頭痛と、ふらふら感、脱力感。

それらが襲ってくる。

ホリゾンの効果だ。



診察を終え、母に支えられながら、なんとか家に着いた。

久しぶりの緊急受診。

今までにないほどの、調子の悪さだった。

どうして、そこまでなったのか自分でもわからない。

だが、注射のおかげで、少し楽になった。

実家に帰れば、また飛び降りようとするかもしれない。

実家は3階。

今は、それが怖い。

しばらく、我が家にいるようにしようと思う。

帰宅後、弛緩した身体を母に運んでもらい、眠りについた。

まだ、頭がぼーっとしている。

とんでもない誕生日になった。

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