言の葉

片時も 忘るることない あの笑顔 思い出しては また前を向く


軽やかに 宙を飛び交う 黄いと白 その純真さに 心洗われ


静寂を 掻き崩すは 赤色の 音が発する 命のリレー


眼開け 飛び込んで来るは 何もなく 静けさのみが ただそこにある


電話越し 聞こえて来るは かの人の ホントの姿 であれと願う


目に見えぬ 何かが覆い 揺さぶられ あちにも行けず こちにも行けず


脳内に 描く理想を ことごとく 崩す輩は 己の弱さ


かの人の 足跡を追い 思い馳せ 我が足跡を 振り返り見る


世の中は 見た目に騙され 惑わされ 真の姿を 誰が教える


光差し この世の凡てを 包み込む 今また朝が 巡り始まる


真っ白な 世界に包まれ 動き出す 今日が昨日と 違うのを感じ


チュンチュンと 我が子の囀り 聞きながら 温かい気持ち 胸に溢れる


ひとりじゃない その幸せを 噛み締めて 今また始まる 新たな一歩


夢惑い 夢狂わされ 迷い来て 言の葉に託し 助けを乞う我


縞模様 入り乱れぬは 平行の 世界が続けば どんなに楽か


目が醒めて 顔を洗いて 始まるは 新たな一日 変わらぬ毎日


止められぬ 心の苦しみ 逃るべく 子どもに戻り 均衡保つ


頭掻き 紅きもの出し 痛み耐え 未だ尚続く 終らぬ行為


爪を噛み 何かを呟き 一人世界 何が私を そうさせるのか


揺れ続く 振子見ながら 時は過ぎ 自虐の心 今尚募る


湧き上がる 紫色の この痛み 何が不安か 教えて誰か


眉山にて 我を見下ろす 二つの目 君は何を 求めているや


白きもの 浸蝕されて 変わり行く 変わらぬものなど 無いと言うのか