あの日から今日まで

あの日から、全てが始まった。

６月２３日　携帯の機種変更をした。そしてあの手紙が来た。

始まったの。暗闇の中を走る日々が。
生きてていいのかわかんない。襲い来るは、恐怖ばかり。

「耐えてきたわ。」…なんて嘘。
ものの見事に潰されたわ。
まんまと罠にひっかかったのね。

助けてくれた人が居る。
救ってくれた人が居る。

犯人はわからない。そんな恐怖の日々。
多くの人を疑い、そんな自分が嫌でたまらなく、自分の命を奪おうとした。

可能性は色々考えた。
この社会、どこからだって情報は入手できる。
住所・氏名、どこからだって知ることが出来る。


相手が分かればどれほど楽か。
会う人、会う人、全てが犯人に思える。
怖かった。
ただひたすらに怖かった。
人が怖かった。
生きてることが怖かった。

職場に行くのが怖かった。
店に行くのが怖かった。
家に帰るのが怖かった。

唯一楽だったのは、研修先の病院。
研修中は、勉強のことだけ考えてればいいから。
他の事は考えてる余裕なんて無いから。

人に言うのが怖かった。
心配かけたくなかった。
迷惑かけたくなかった。

言うことで殺されるとも思ってた。
また脅迫状が来るのではないかと、思わない日はなかった。

それでも、少しずつ言ってきた。
そうすることで、自分の心を曝け出してきた。
誰かに助けて欲しかった。
何とかして欲しかった。
自分ではもうどうにもできなかった。
怯えることしか出来ない弱い私。

出勤するのも怖かった。
運転しながら、泣いていた。
人から隠れるようにして、目立たないように働きたかった。
続けたかった。
自分が倒れるまで。
時間との闘い。

「君ができる全ての全を行え。
　君ができる全ての手段で。
　君ができる全ての方法で。
　君ができる全ての場所で。
　君ができる全ての時に。
　君ができる全ての人に。
　君ができる限り。」

毎日これを見て、自分を奮い立たせて出発してた。
みんなが待ってるから。
みんなが待ってるから。

焦る心を必死に抑えて働き続けた。
また手紙が来るのが怖かったから。
人の目が怖かったから。
みんなが怖かったから。

９月には、遂に心療内科を受診した。
そこでようやく「パニック障害」と診断された。
手紙についても「誉め言葉だと思いなさい。」と言ってもらえた。

平日勤務の私だが、受診するために、勤務曜日を一部変えてもらった。
それを他の人に誤魔化すのが辛かった。
平日以外に出勤している時に、声をかけられるのが辛かった。
怖かった。

どんどん人が怖くなっていった。
症状もどんどん悪くなっていった。

仕事量は明らかにオーバーヒートだ。
２００％で走り続けてきた。
だけど、倒れる前に、何とかしたかった。
みんなのために。自分の為に。

帰りはいつも、車の中で泣いて泣いて泣いて。
道の途中で、泣いて泣いて泣いて。
助けて欲しくて電話して。
助けて欲しくてメールして。
それでもみんなに知られるのが怖くて、隠してきた。

そんな生活いつまでも続く訳無い。
だけど、ギリギリまで働きたかった。
みんなの喜ぶ顔が見たかった。
任せられた役割を全うしたかった。

２月１６日　遂にダメになった。

２月１７日　休職生活開始。

少しずつ、大切な人たちに今までのことを報告していった。
こんな私に、付き合ってくれて、寄り添ってくれてありがとう。

１１月１７日　退職。

１２月２日　一緒に走り続けてきた携帯と別れ。機種変更をする。

そして、遂にＷＥＢ上で手紙のことを告白。

本日、文面を報告。




私の中で、決着をつけたかった。後悔はしていない。

ただ、この行動について否定的なことを言われると、私は自分を責め続ける。これでもか、というくらい。
だから、その言葉は心の中にしまっておいてください。

私がもう少し強くなったら、その言葉をください。

私に時間をください。

立ち直るための時間をください…