安心立命

安心立命

何時如何なる時も、心が落ち着いていること。
利害に心を惑わされないこと。



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我が家は本当に落ち着く。

今日は、朝起きて、母が実家に帰ってから、ずっと眠っていた。

気がついたら、眠っていた。

特に何かが嫌だった訳でもなく、

心が乱れていた訳でもない。

気がついたら、炬燵の中で横になり、

夢の世界に旅立っていた。



不思議と、それが嫌ではない。

とても楽だ。

とても落ち着く。



一時は、ここを離れなければならないのか、と

心を乱したものだ。

それを思うと、不安になり、

何故この場所に留まるのか、との声に怯え、

他者の目を気にし、

自分の心の寝床を探し続けた。



それでも、ここでこのような時間を過ごすと、

それらの不安は遠く離れていくようだ。

何とも言い難い感情が、

心の底から溢れてくる。



真っ白な天井を見やり、

窓外の、青い空、白い雲、山の緑を見る。

作業をしている職人さんの声、

階段を昇降する靴音、

車の走行音に、新幹線の轟く音、

様々な音に耳を傾ける。

移ろい行く時間の流れを感じることができる。



あぁ、ここが私の場所なんだ、と

しみじみ思う。

ここに居る自分を

また違う視点から見て、

もう一度、自分の存在を確認する。



ここに居る私が

本当の私なのかもしれない。

誰の目も気にせず

裸の私で居られるのかもしれない。

そんな場所が在るということ。

そんな場所に出会えたということ。

そんな場所に居れるということを

とても幸せだと思う。