苦渋の決断

なんたんは、苦渋の決断をしました。



今までずっと、おたーたんは一緒にいてくれました。

お仕事辞めて、一緒にいてくれました。

なんたんが、調子悪くて、一人じゃいられないからです。

なんたんは、甘えん坊です。

なんたんは、怒りん坊です。

なんたんは、泣き虫ちゃんです。

なんたんは、淋しがりやです。

なんたんは、怖がりです。

なんたんは、一人じゃいられないです。



おたーたんは、そばにいてくれました。

おとーたんも、協力してくれました。

なんたんが良くなるまで、

なんたんが落ち着くまで、

おたーたんは、なんたんのおたーたんです。

だから、一緒にいるです。

調子が悪いときは、なんたんを連れて行くです。

なんたんの話を、ずっと聞くです。

なんたんの気が済むまで、ずっと付き合うです。

なんたんのお世話をするです。







だけど、なんたん決めました。

今までは、ずっとずっと嫌だったけど、

淋しくて、不安で、決断できなかったけど、

でも、言えました。

おたーたんに

「もう働いていいよ」

って言えました。

なんたん、頑張ることにしました。

なんたん、頑張ってお留守番することにしました。

なんたん、今なら出来るんじゃないかなと思いました。

おたーたんにそんな話をしたとき、

おたーたんは喜びました。

先生は、

「良かったですね。許せるようになったんですね。」

言いました。












あれから、どれくらいたったかわかりません。

おたーたんは、お仕事を探しました。

ずっと働くんじゃなくて、少しずつのやつ。

なんたんの傍にたくさん居れるように、

一日数時間のものを探しました。

そして、見つけました。

面接をしにいって、働くことが決まりました。










そう、おたーたんの新しい職場での初出勤が、今日なのです。






だから、今日は、なんたんにとって、特別な日なのです。

本当は、嫌です。

おたーたんに、ずっとなんたんの傍に居てほしいです。

なんたんは、とても甘えん坊なので、おたーたんから離れられません。

今は、とっても甘えん坊な時期なのです。

一人で寝ることも、ずいぶんしていません。

いっつも、おたーたんについて動きます。

だから、実家で寝ることも増えました。

おたーたんと一緒に、あっちとこっちを、いったりきたりするです。

きっと、これはまだ当分続くと思います。

なんたんの甘えん坊さんは、なかなか小さくなりません。

なんたんが、何かをしようとするためには、甘えん坊さんの力が必要だからです。

だから、なんたんがいろんなことをしている裏には、

おたーたんの力があるのです。

だから、なんたんは、いろんなことをするために、

たくさん、たくさん、甘えるのです。






さて、今、お留守番です。

実家でお留守番です。

おたーたんは仕事に行きました。

なんたんは、お留守番です。

淋しいです。

でも、我慢するです。

なんたん、頑張るです。

なんたん、頑張るです。

おたーたんが帰って来るまで、我慢です。

なんたん、頑張れ。頑張れ。頑張れ。